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書評:【秘訣】紫微斗数1,2 張玉正 著 2020年11月25日
紫微斗数の新作である。2冊で6000円を超えるので、専門書といってよい。
著者が台湾の方のようであり、内容については大変期待していた。
巻1、巻2とも一日で読了したが、レベル的には初級と思われる。基本書である「紫微斗数全書」の現代版といってよい。
巻1では、各星の解説と盤の見方が述べられている。しかしながら星単独の解説であり、肝心な、星の組み合わせの解説には言及されていない。例えば「紫微星」や「貪狼星」の解説はあるものの、各に紫微星と貪狼星が同宮するときの説明は無い。巻2の格局の説明にゆだねるということか。このポリシーは、まさに紫微斗数全書のものである。
巻2では、格局の説明や、紫微星および命宮の位置別の一連の解説があり、具体的な命運の説明がある。ただし、決めつけ的な解説もあり、100%信じることなく、ある程度の解釈が必要である。悪いこともズバズバ書いてあるが、差し引いて考えるべきである。
これが30年前に発行されたものなら、数多くの術者に歓迎されたと思う。当時は専門書といえば鮑黎明先生の著作しか存在していなかったからである(香草社のものは紫微斗数に似た別の術であるので考慮に入れない)。
それに何といっても「紫微斗数全書」は基本書中の基本書だからだ。
しかしながら現在は、東海林秀樹先生の一連の著作により、読者の目が肥えている。
東海林秀樹先生の一連の著作を勉強した人が、もう一度原点に立ち返って、「紫微斗数全書」を再度紐解きたいという向きには、本書は良いと思う。
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