方位マイスター林巨征の公式サイトです。

林巨征公式サイト
書評:伯家神道 伝承の系譜 太玄社刊 
伯家神道
今回の書評は、太玄社刊行「伯家神道 伝承の系譜」松濤広徳著について解説する。
本著は天皇家の祭祀を司ったとされる伯家神道に入門し、秘儀を継承した高濱清七郎とその継承者たちの系譜を戦後まで描いている物語である。

むろん、本書で神道行法が解説されているのではない。むしろ歴史的な事実を物語化することによって、様々な秘儀秘伝の紹介や行う際の心得が、幾度も紹介されている。

1章から3章までは、歴史が記されている。
著にもあるとおり、主人公の高濱清七郎は代々その地位にある一族に生を受けたのではなく、外部(岡山の農家)から、入門を許されたとされている。
また彼は伝統を継承するために和学教授所を設立して伯家神道の伝承を民間にも残そうとした二代目継承者の宮内忠正が後を継ぎ、その後門人たちが順番に代表を務めて、最終的に二代目宮内の娘の中村新子(高濱清七郎の孫)が継承した。
実際は高濱の古い弟子たちが中村新子を支えて和学教授所を残そうとしたが戦後の混乱期を経過して、新子の逝去をもって和学教授所も解散した。

本著の最大のクライマックスは、5章の「語らずも知る神の道」、だと思う。
ここでは祝之神事をはじめとして伯家神道の行について述べられている。もちろん具体的な所作では無く、秘儀の概略や実践の心得までではあるが、書籍としては精一杯の内容と思う。著者は斯界の研究家となっているが、おそらく伯家神道の全てを修めた方と思われる。

日本の歴史、宮中の神祇など興味のある方は是非手に取ってほしい一冊である。

書評:ひとノ間 太玄社刊HOME書評:ある吉2023年版 太玄社刊

風水*happy*方位術

風水*happy*方位術

ニュース

カテゴリーリスト

書籍のご案内