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占術エッセイ 第18回 2026年01月29日
河野先生の教室では、正玄山人という名の台湾道教の道師が出していた紫微斗数の全集本を用いて勉強していた。
一冊2000円程度と極めて安価にもかかわらず、400ページほどの大著が5巻。非常に内容の濃いテキストであった。
内容的には、今まで我が国で全く発表されていない流派の奥伝の連続であった。
もちろん、先に述べた四化星の運用中心で命を見ていく。
それ以外に、兄弟宮や父母宮など重要とされていない宮の真意、実は財運はこれらの宮で判断することなどが述べられていた。
河野先生は、このような台湾書を原書房に委託販売させてもらっていた。
これを見て、当時飛ぶ鳥を落とす勢いだった某先生は大変遺憾であったとのこと。
何しろ、四化星の運用だけで秘儀伝授として一部の金満な弟子から50万円取っていたのだから。
四化星の配付は、十干によって、主星に付着する。
例えば自分の場合、命宮の天機星に化権星が付着している。これは生年干である丙から算出した物であるので、生年四化となる。
そこで天機星の象意である、天の機密を知ることに、化権星の象意である権威、権力の意味が加わる。
命宮干の丁より、化禄星が大陰星に付着する。自分の場合大陰星は夫妻宮にある。命宮は自分を表し、夫妻宮は配偶者を表す。
解釈としては、化禄星は財を表すので、自分がいくら稼いでも、すべて妻に持って行かれる、と解釈できる。これが命宮四化である。
このように四化(化禄、化権、化科、化忌)は星の性質の変化を示し、運勢判断において非常に重要である。
特に「忌星」に関する詳細な解釈が多く、12種類の「棋忌」(逆水忌、順水忌、進馬忌、退馬忌、糾纏忌、循環忌、是非忌、反弓忌、折馬忌、洩出忌、入庫忌、絶命忌)とその定義が示されている。
化忌は必ずしも凶を意味するわけではなく、その影響は入る宮位や他の星との組み合わせ、さらには生年干の化忌星との関連によって様々に変化する。
こんな感じで、河野教室は進められた。
何もかもが新鮮であった。
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占術エッセイ 第17回 2026年01月22日
鮑先生の著作は、星の配置のみで判断するもので、紫微斗数全書をはじめとする当時知りうる内容としては最高のものであった。
その中でもやや高価な東洋書院版は、当然ながら現代でも通用する。
紫微斗数を習う時には一番最初に読むものである。
しかしながら、いろいろ事例を当てはめたところ限界を感じた。
他の占術同様に「きっと奥がある」と思ったのである。
その奥を探すための長い道のりが始まった。
旧来の紫微斗数で、奥を探して頓挫していた頃、原書房に台湾書を卸していた河野世希也先生と連絡が取れた。
そして、現代(といっても1980年代)の台湾の紫微斗数事情をお聞きした。
先生曰く、
・宮が大運や大歳ごとに移動する。
要は大運や大歳が巡ってきた宮を命宮と見なす。
・最重要な星として四化星つまり化禄、化権、化科、化忌の4つの星を最大限活用する。
この2点である。
特に四化星の運用は、近年流派によって公開された奥伝とされた。
四化星とは、化禄星、化権星、化科星、化忌星の4点で、それぞれ字のごとく、財禄、権力、科学、禁忌の象意を持つ。
当然字のごとく、前者三個は吉、後者は凶星とされる。
特に際立った特長は、十干によって配付されるのだが、既存の十四星、その他に付着して意味を変えるのである。
古典では、生まれた年の干によって配付するのみであった。これを生年四化と呼び、その他の主星と同等の力を持つとされていた。
ところが河野先生のところでは、生年四化だけでなく
・命宮四化
・大運四化
・太歳四化
・自四化
・玄空四化
など、数多くの四化星の配付の仕方を学んだ。
特に最後の玄空四化が極秘伝のようであった。
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占術エッセイ 第16回 2026年01月19日
とりあえず命宮で自分の事を見るのは的中していた。
これは甘かった。
他の六親宮で身内の事を見たのだがまるでダメダメ。
六親宮とは、父母宮、兄弟宮、夫妻宮、子女宮のことで自分の身内の事を見る。
父母宮で自分の両親を見るのだが、まるで的中していない。
自分の父母宮には「紫微星」と「天相星」が入っている。
極めて上品で慎ましい星で高貴な生まれとあるが、自分の両親とは著しくかけ離れた判断だ。
六親宮以外の宮も同様であった。
財帛宮では財運を見るのであるが、自分の場合「天同星」「禄存星」「化禄星」が入っている。
星だけ見ると、大金持ちになっても不思議ではない。
天同星はそれほどでもないが。
ところが、自分は資産家の家に生まれ育ったわけでもなく、成人してからも給与生活者で、決まった給料しか得られなかった。
今までに出てきた、天機星、巨門星、紫微星、天相星、天同星などは主要な14星で、判断をする上で一番重要とされている。
甲級主星と呼ばれる。
加えて、自分の財帛宮に入っている禄存星は甲級副星、化禄星は四化星と呼ばれ、判断の要素である。
自分の財帛宮を例に取ると、
天同星は、享楽的で、財に執着しない。無理に財を欲することもなく、パッと使ってしまう、という財運としては,よろしくない星である。
ところが金運財運の星である禄存星および化禄星が加わると、がめつく追求しなくても財禄は入ってくるが、全くありがたみを感じない、という解釈になる。
ところが実際は、自分は22歳のときに就職し65歳の時に定年を迎えるまで、給与生活者を通した。決まった給与しか得られないサラリーマンであった。
加えて、親から付与された財産は学歴ぐらいのものだ(それでも十分ありがたいのだが)。
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占術エッセイ 第15回 2026年01月16日
紫微斗数の基本は、14個の主な星とそれ以外の補助的な星を、12に分割された部屋に配置して運命を読み解く。
12の部屋は西洋占星術やインド占星術同様に、命宮、兄弟宮、夫妻宮、子女宮など意味づけされており、その部屋に入る星の意味で先天運を判断していく。
14個の主な星も、それぞれの意味が明確に定義されており、非常に判断のし易い術である。
ただし、これは基本の基本であり、これで終わりではない。
丁度40年前、自分が初めて紫微斗数を習った時は、この水準でしか情報が公開されていなかった。
そのときのテキストは、阿部泰山全集13巻および鮑先生の著作であった。
阿部泰山全集13巻は、中国書の紫微斗数全書を翻訳したものであるが、わかりやすい反面、印刷ミスや誤謬が、修正されずに残っていた。
恐らく泰山派では、紫微斗数を四柱推命並みに研究して、追求する弟子もいなかったと思える。
泰山先生の弟子らは、名前に「泰」の文字が入っていることが多いが、紫微斗数の名人は聞いたことがない。
紫微斗数の最も簡易な見方は、命宮に入った星の象意で、その人物の全体像を判断する。
例えば、自分の例だと命宮に「天機星」と「巨門星」が入っている。
「天機星」は天の機密を知りたがる、とある。当に占いが、その天の機密に該当する。
従って、占い師に多い星である。
また理詰めで物事を判断するので、理系に向いている。
「巨門星」は口舌の星である。良きにつけ悪しきにつけ口数が多い。是非の星ともされて、良いと悪いを断定する。
正直にいって、これには驚いた。
しっかり的中しているのだ。
このとき紫微斗数こそ最終兵器だと思った。
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占術エッセイ 第14回 2026年01月14日
自分が本格的に紫微斗数の勉強を始めたのは40年ほど前になる。
当時、原書房に委託書籍として台湾香港書籍が20部程度置かれていた。
いずれも紫微斗数の専門書で、極めて高度な内容にもかかわらず、価格は700円程度、日本の10分の1であった。
原の主人に委託元を聞いたら、南青山で早島導引の教室を開かれている方とのこと。早速電話をして訪ねた。これが河野世希也先生との出会いである。
その場所には導引術を習いに来ていた林慶仁くんがいた。後に望月先生の後継者として月恩会を主宰する、干支九星の大御所である。
そこでは台湾の占い事情を教わった。
・四柱推命は大変廃れている。書物も新規のものが殆ど発行されていない。
・それに替わって紫微斗数が大流行し始めた。圧倒的な新刊書を見ればわかる。
・その理由は、今まで各流派が秘匿してきたものが、次々に公開されてきたからだ。
・現在、河野先生はそれの秘伝を研究している。
そして、私と慶仁くんは、月に一回河野宅に、その紫微斗数を習いに行くことになった。
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